お餅を食べた後で「これ、カビ生えてたかも…!」と気づいてしまった経験はありませんか?
カビの生えた餅をうっかり食べてしまうと、下痢や嘔吐、腹痛などの食中毒症状が出ることがあります。
また、一部のカビには肝臓や腎臓に悪影響を及ぼすカビ毒が含まれている可能性も…。
この記事では、餅のカビを食べてしまったときに現れる症状や、病院に行くべき危険なサイン、そしてすぐにできる対処法について詳しく解説します。
また、餅にカビが生える原因や、正しい保存方法もご紹介するので、今後の対策にも役立ちます。
「餅のカビ、ちょっと削れば大丈夫?」と疑問に思っている方や、万が一食べてしまったときにどうすればいいか知りたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
1. 餅のカビを食べてしまったらどうなる?

1-1. すぐに症状が出ることは少ない?カビ毒の影響
カビの生えた餅を食べてしまっても、すぐに症状が現れることは少ないです。
しかし、カビ毒の影響は見逃せません。特に「アフラトキシン」と呼ばれるカビ毒は強い発がん性を持ち、長期間摂取すると肝臓や腎臓にダメージを与える可能性があります。
短期的には体調不良を感じないこともありますが、胃腸に負担をかけているため注意が必要です。
1-2. 短期的な症状:下痢・嘔吐・腹痛などの可能性
カビの種類や摂取量によっては、短時間で下痢や腹痛、吐き気などの症状が出ることがあります。
カビが胃腸の粘膜を刺激し、消化不良を引き起こすこともあります。
1-3. 長期的なリスク:肝臓や腎臓へのダメージ、発がん性
カビ毒の中には、長期的に摂取することで肝機能障害や腎臓への影響を及ぼすものがあります。
また、胎児の発育や免疫機能に悪影響を与える可能性も指摘されています。
2. 餅のカビによる食中毒の可能性と症状

2-1. 食中毒の主な症状とは?軽度から重症例まで解説
カビによる食中毒は、軽度なものから重症例まで幅広い症状があります。
- 軽度の場合 → 軽い腹痛・下痢・気分の悪さ
- 中程度の場合 → 嘔吐・激しい腹痛・発熱
- 重症の場合 → 脱水症状・意識障害・血便
これらの症状は、カビの種類や個人の体調によって異なります。特に重症化した場合は、すぐに病院を受診する必要があります。
2-2. こんな場合は要注意!病院に行くべき危険なサイン
以下のような症状が出た場合は、早急に病院を受診しましょう。
- 激しい嘔吐や下痢が続く → 脱水症状のリスクが高まる
- 高熱が続く → 体内に細菌やウイルスが侵入している可能性
- 血便や黒っぽい便が出る → 胃腸に深刻なダメージがあるサイン
- 意識がもうろうとする → 急性中毒の可能性あり
特に子どもや高齢者は免疫力が低いため、軽い症状でも早めに医師に相談することが大切です。
2-3. 小さい子どもや高齢者は特に注意!免疫力への影響
子どもや高齢者は、免疫力が低く、体がカビの毒素に対して耐性がないため、通常よりも症状が悪化しやすくなります。
例えば、少量のカビ毒でも発熱や強い下痢を引き起こすことがあり、脱水症状になるリスクも高いです。
子どもがカビの生えた餅を食べてしまった場合は、すぐに口をすすがせ、体調の変化に注意しましょう。
3. 餅のカビを食べてしまったときの対処法

3-1. まずやるべきこと!口をすすぐ&水分補給の重要性
カビの生えた餅を食べてしまったら、まずは口をしっかりすすぎましょう。
水やお茶で口の中を洗い、カビの菌が体内に広がるのを防ぎます。
さらに、水分を多めに摂取することで、カビの毒素を体外に排出しやすくなります。
アルコールやカフェインは胃に負担をかけるため避け、常温の水や白湯を飲むのが理想的です。
3-2. 様子を見るべきか病院に行くべきか?判断基準とは
「少し食べてしまったけど、今のところ大丈夫…」という場合でも、体調の変化に注意することが大切です。
以下のような基準を目安に、受診すべきか判断しましょう。
✅ 様子を見てOKな場合
- 食べた量が少なく、体調に変化がない
- 軽い気持ち悪さや違和感のみ
🚨 病院に行くべき場合
- 1時間以内に強い腹痛や嘔吐がある
- 下痢が続き、脱水症状が心配
- 高熱が出る、または血便が見られる
特に、妊娠中の方や基礎疾患のある方は、少しの体調不良でも医師に相談するのが安心です。
3-3. 症状が悪化したときの対応策と医師に伝えるポイント
万が一、体調が悪化してしまった場合は、落ち着いて医師に正確な情報を伝えることが重要です。
💡 医師に伝えるべきポイント
- いつ・どれくらいの量を食べたか(例:昨日の昼に2切れほど)
- どんな症状が出ているか(例:腹痛と嘔吐が続いている)
- 他に食べたものや体調の変化(例:他の食べ物は問題なく食べられた)
病院では、脱水症状がある場合は点滴を行ったり、胃腸を休めるための薬が処方されることが多いです。
無理に食事を摂ろうとせず、消化の良いものを少しずつ摂取するようにしましょう。
カビの生えた餅を食べてしまうと、短期的な食中毒のリスクだけでなく、長期的な健康リスクも考えられます。
口をすすぐ・水分を取る・体調をチェックするなど、適切な対応をとることが大切です。
4. 餅にカビが生える原因と見分け方

4-1. カビが生えやすい環境とは?湿度・温度・酸素の影響
餅にカビが生える主な原因は、湿度・温度・酸素の3つです。特に湿気の多い場所で保存すると、カビが繁殖しやすくなります。
✅ 湿度80%以上 → カビが繁殖しやすい環境
✅ 気温25℃前後 → カビの成長が最も活発になる温度
✅ 空気に触れる時間が長い → 酸素が多いとカビが増殖
また、餅に含まれるでんぷんがカビの栄養源になるため、保存状態が悪いと短期間でカビが発生します。
特に冬場でも、暖房の効いた室内で常温保存すると、わずか1週間程度でカビが生えることもあります。
4-2. カビの色やニオイでわかる!食べてはいけない餅の特徴
カビが生えた餅は、見た目やニオイで判別できます。以下のような状態の餅は食べないようにしましょう。
🚨 要注意!食べてはいけない餅の特徴
- 白・緑・黒・赤などのカビが付着している(特に黒カビや赤カビは有害)
- 表面がベタつく、ぬめりがある(雑菌が繁殖している可能性大)
- カビ臭い、酸っぱいニオイがする(腐敗が進んでいる)
白い粉のようなものがついている場合、それがカビなのか米粉なのかを見極めることが重要です。
違いがわからない場合は、安全のために食べないのが賢明です。
4-3. カビを取れば食べられる?加熱しても危険な理由
「カビが生えた部分だけを切り取れば食べられるのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、カビの根は目に見えない部分まで深く入り込んでいるため、表面を削っても完全に除去することはできません。
また、加熱してもカビ毒は分解されません。特に、アフラトキシンのような強力なカビ毒は発がん性があり、少量でも健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
加熱すれば大丈夫だと思わず、カビがついた餅は処分するのが最も安全です。
5. 餅のカビを防ぐ正しい保存方法

5-1. 冷蔵・冷凍・水につける保存法を徹底比較!
餅を長持ちさせるためには、保存方法を工夫することが大切です。
以下の3つの方法が効果的ですが、それぞれメリット・デメリットがあります。
保存方法 | 保存期間 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
冷蔵保存(5℃前後) | 約1週間 | すぐに食べられる | カビが生えやすい |
冷凍保存(-18℃以下) | 約1ヶ月 | カビが生えにくい | 解凍に時間がかかる |
水につける保存 | 約1週間 | 手軽にできる | こまめに水を替えないと腐敗する |
一番おすすめなのは冷凍保存です。餅を1個ずつラップに包み、ジップ付きの袋に入れて冷凍すれば、長期間カビを防ぐことができます。
5-2. からしやわさびが効果的?カビ防止の裏ワザとは
昔から伝わる「餅のカビ防止法」として、からしやわさびを使う方法があります。
✅ からしの効果 → 強い抗菌作用でカビの発生を抑える
✅ わさびの効果 → 殺菌作用があり、食品の腐敗を防ぐ
方法は簡単で、餅を保存する容器に、小皿に入れたからしやわさびを一緒に入れるだけです。
ただし、これはカビの発生を遅らせるだけで、完全に防ぐものではないため、保存期間には注意しましょう。
5-3. 1ヵ月以上保存したいならコレ!干し餅の作り方
餅を1ヶ月以上長期保存するなら、「干し餅」にするのがおすすめです。
簡単な干し餅の作り方
- 餅を1cmほどの薄切りにする
- 風通しの良い場所で1週間~2週間ほど天日干しする
- 完全に乾燥したら、密閉容器に入れて保存
干し餅にすると、水分が抜けることでカビの繁殖を防ぐことができます。
焼いたり揚げたりすれば、香ばしく美味しく食べられるのも魅力です。
6. まとめ:安全にお餅を楽しむために

6-1. 餅のカビを防ぐために普段からできること
餅を安全に食べるためには、保存方法を工夫することが大切です。
カビを防ぐためにできる対策は以下の通り。
✅ 冷蔵よりも冷凍保存が効果的(ジップ付き袋で密閉)
✅ 乾燥させることで長期保存が可能(干し餅にする)
✅ からしやわさびを活用してカビの発生を抑える
6-2. もし食べてしまったら?冷静に対応するためのポイント
万が一、カビの生えた餅を食べてしまったら、すぐに口をすすぎ、水分を多めに取ることが重要です。
🚨 注意すべき症状
- 強い腹痛や嘔吐がある → 病院へ行くべき
- 軽い違和感のみ → 経過観察しながら水分補給
6-3. 健康リスクを避けるために知っておきたいこと
カビは見た目だけでなく、餅の内部にも根を張っている可能性があるため、表面を削っただけでは安全とは言えません。
また、加熱してもカビ毒は消えないため、カビの生えた餅は食べずに処分するのが賢明です。
餅を安全に楽しむためには、正しい保存方法を実践し、少しでも異変を感じたら食べないようにしましょう!